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🎷Track 2:タクシードライバーのリアル給料はゾンビタイムから始まる|6000円チップのB級ドキュメンタリー

ゴミ収集車がパンクロックなら、タクシードライバーはブルース。
しゃがれた声で夜を歌うトム・ウェイツのように、タクシードライバーの世界は泥酔と孤独と笑いで満ちている。
ここでは、僕が体験した“タクシーブルース”をシェアしよう。

けんしろ★

この記事のBGMはこの曲がオススメです。

🍺 酔っぱらいとの格闘 ― サイドブレーキ事件

深夜のタクシーに酔客はつきものだ。
ある夜、後部座席の客がいきなりサイドブレーキを引いた。
緊急SOSスイッチを押したが、整備が配線を間違えており助けは来ない。
孤独な運転席で、冷や汗だけがブルースのリズムを刻んでいた。


🤢 嘔吐の掃除はドライバーの仕事

最も恐れていたのは、車内での嘔吐。
一度やられれば営業はストップ。自分で掃除して復帰するしかない。
ぞうきんの音が、悲しいパーカッションのように響いた。
この現実は、多くの人が知らないタクシードライバーの“裏側”だ。


😴 寝てしまった客は大声で起こす

泥酔して眠り込んだ客を起こすとき、絶対に体に触れてはいけない。
トラブル防止のため、ただひたすら大声で呼びかける。
午前3時の街に、僕の声だけがトランペットのように響いた。


🌆 アンダーグラウンドは新人の通過儀礼

治安の悪い地域、いわゆるアンダーグラウンドには新人が行かされる。
まるでジャズセッションに譜面を持たず放り込まれるようなものだ。
僕もその例外ではなく、暗闇の街で心臓のビートを速めながらハンドルを握った。


🧟 午前3時のゾンビタイム

午前3時を過ぎると街はゾンビ映画になる。
千鳥足でさまよう人々、座席に倒れ込む客、意味不明な歌を叫ぶ男。
ブルースでもジャズでもない、不協和音だらけの即興演奏だった。


🏥 午前中は病院送りばかり

夜が明けると、街は落ち着きを取り戻す。
午前中は高齢者の病院送りが中心で、ゆったりとしたクラシックのような時間が流れる。
深夜の混沌とはまるで別世界だった。


🔥 医者はアツい!

意外な上客は医者。
タクシーを頻繁に利用し、長距離でも惜しまず乗ってくれる。
彼らの存在は、夜のブルースの中で輝くリードギターのように力強かった。


🚖 タクシーの奪い合い

暇な日はドライバー同士で客を奪い合い、
忙しい日は逆に客同士がタクシーを取り合う。
夜の街は、まるでジャムセッションで主導権を争うミュージシャンのように混沌としていた。


👵 感謝と6000円のチップ

ある夜、行き先をうまく伝えられず、何台ものタクシーから断られてしまったおばあちゃんを乗せた。
僕は粘り強く話を聞き、ようやく目的地へ到着。
降り際におばあちゃんは、6000円ものチップを渡してくれた。

「本当に助かったよ、ありがとうね。」

その声は深夜の街に響くサックスソロのように、心に残った。
混沌と泥酔の夜の中で、この瞬間だけは美しいメロディだった。


💰 タクシードライバーのメリット:給料は意外と高い

タクシードライバーの仕事は大変だが、実は給料面ではメリットが大きい。

  • 歩合制で高収入を狙える:走った分だけ稼ぎに直結。
  • 夜勤・深夜割増が手厚い:地獄のような深夜勤務も収入アップにつながる。
  • チップや臨時収入も期待できる:6000円チップのような感謝が、直接ギャラになる。

平均年収は 350万〜500万円 程度だが、都市部や稼ぐドライバーは600万円以上も可能だ。
まさに「自分次第でギャラが変わるライブ会場」なのだ。


💡 タクシードライバーを考えている人へアドバイス
  • 掃除スキルも必須:嘔吐処理は避けて通れない。諦めて“掃除も仕事”と思え。
  • 冷静さが命:酔客やトラブルは必ず来る。パニックになったら事故につながる。
  • 危険地域は避けない:新人は必ず行かされる。怖いが経験になる。
  • 声量は武器:寝た客を起こすのは肺活量勝負。サックス並みに吹け!
  • 感謝の瞬間は宝物:チップや「ありがとう」は、この仕事最大のハーモニー。

🎧 今日の1枚:トム・ウェイツ『The Heart of Saturday Night』

土曜深夜の街を走るタクシードライバーに、一番似合うアルバム。

  • 「Drunk on the Moon」 → 酔っぱらい客とのドタバタ
  • 「Fumblin’ with the Blues」 → サイドブレーキ事件の混乱
  • 「Diamonds on My Windshield」 → フロントガラスに映る夜のネオン
  • 「The Heart of Saturday Night」 → おばあちゃんの「ありがとう」と6000円チップ

トム・ウェイツのしゃがれ声は、エンジン音と混じり合い、泥酔客の笑いや孤独な運転席の呼吸とシンクロする。
このアルバムこそ、タクシードライバーのサウンドトラックだ。

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🎬 エンディング

タクシードライバーの仕事は、土曜深夜のブルースだ。
泥酔と不協和音の中でも、心を揺さぶる「ありがとう」がある。
そして何より、努力次第で給料も高くなるという現実のメリットもある。

ゴミ収集車がパンクなら、タクシードライバーはブルース。
僕の転職アルバムのTrack 2は、トム・ウェイツが歌う『The Heart of Saturday Night』だった。

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この記事を書いた人

どうも、労働B級ドキュメンタリーを執筆中のけんしろです。

これまでのキャリア(?)はざっくり言うと、

ゴミ収集車で虫まみれ

タクシーでゾンビ客対応

炊飯場で4升炊飯器と格闘

弁当配達でひっくり返す
…などなど、転職10回以上の カオスな労働フェス を経験。

途中で「父からの搾取」「自己破産×2」「離婚×2」「うつ病で入院5回」という豪華ゲストも登場し、僕の人生は完全に B級ドキュメンタリー映画 のようでした。

でもご安心ください。すべて笑いに変えてます。
このブログでは、汗と涙とちょっとのパン屋廃棄パンで生き抜いた実録を、ロックアルバムとともに語ります。

ゴミ収集車はセックス・ピストルズ。
タクシードライバーはトム・ウェイツ。
そして炊飯はレッド・ツェッペリンII。

「働くって、しんどいけど笑える」――そんなB級感を楽しんでいただけたら嬉しいです!

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