🚛 Track 1-1:ゴミ収集車 ― 朝4時から始まる“裏方ロックツアー”

朝4時ライブがはじまる。
僕のゴミ収集車ライフは、まだ夜が明けきらない朝4時にスタートする。
普通の人が布団の中で夢を見ている時間、僕はもう「街の裏ステージ」に立っていた。
このページではゴミ収集車の1日の流れを解説する。

けんしろ★

ゴミ収集車編が大好評のため、大幅加筆し計4回に分けてさらに深く掘り下げていくことにした。
ぜひ転職の参考にして貰いたい。


目次

ルート①:廃プラスチックコース(4時~)

この記事のBGMはやはりアルバムのオープニングを飾るこの曲だろう。

最初に担当するのは 廃プラスチックコース
家庭ではなく企業や飲食店から出される大量の廃プラを回収する。

  • 布団類
  • ペットボトル
  • ビニール類

一袋ごとの量がとにかく多く、腕はすでにパンパン。
回収後は廃プラスチック処理施設へ降ろして、次のステージへ。


ルート②:一般家庭ごみコース(6時~)

次は契約しているアパートや飲食店を中心に回る。

  • 燃えるゴミ
  • 缶・ビン・不燃物(なぜか混在していることが多い)

お客様のゴミ置場は、必ずしもきっちり分別されていない
だから、1袋ずつ袋を開けて中身を確認し、

  • 燃えるゴミはメイン部分へ
  • 缶やビンはパッカー車の天井部分へ

と仕分けして積み込む必要がある。
地味に時間がかかり、腰へのダメージも大きい。

8時30分に市営処理場が開くと一気に荷を降ろす。
この時点でようやく一息つける。


ルート③:段ボールコース(9時~)

ホームセンター、釣具店、スーパーなどを回る段ボール専用ルート

  • 段ボールはすべりやすく積み込みが大変
  • ホームセンターは日によって山のような量が出る

さらに、燃えるゴミから段ボール回収に切り替える際には、
段ボールを再利用するために、パッカー車の中を水洗いする。
これがまた重労働で、冬場は手がかじかみ、夏場は汗だくになる。

この時点で午前11時、すでに体力は限界に近づく。


ルート④:再び廃プラスチックコース(11時~)

次は再び廃プラ回収
ここで追加されるのが百貨店のゴミ置き場だ。

畳20畳分の広さに廃棄物がぎっしり詰まった空間は、まさに地獄。
食品廃棄や梱包材が山積みで、積んでも積んでも終わらない。
匂いと汗と疲労にまみれ、身体は限界を超えていく。


ルート⑤:再び段ボールコース(午後)

最後の仕上げは百貨店5件ほどを回る段ボールルート

  • 1件あたり台車10台以上が当たり前
  • とにかく量が半端なく、積み込みは地獄のアンコールステージ

昼を過ぎても作業は続き、腕と腰は完全に悲鳴を上げる。
「これでやっと今日が終わる」と思えるのは、この段ボールを全て処理しきった瞬間だった。


ゴミ収集車の一日=裏方のロックツアー

こうして朝4時から始まった収集車の一日は、昼過ぎにようやく幕を下ろす。
世間は何事もなかったかのように街を歩き、働き、遊ぶ。
でもその裏には、汗と匂いと騒音にまみれた裏方ロックバンドがいるのだ。


🎧 今日の一枚:Sex Pistols『Never Mind the Bollocks』(1977)

この過酷な一日を彩るのは、やっぱりこの一枚。

  • 「Anarchy in the U.K.」は、分別無視の家庭ごみにピッタリ。
  • 「God Save the Queen」の叫びは、百貨店の地獄ステージに鳴り響く幻のアンコール。

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👉 この記事は「ゴミ収集車編 Part 1:一日の流れ」。
次回は「Part 2:あるあるトラブル(竹串が刺さる、雨の日はずぶ濡れ…)」へ続く。

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この記事を書いた人

こんにちは!52歳、スクールバス運転手です。
転職10回以上の経験から、現場のリアルや笑える失敗談をお届けしています。
「働くって大変。でも、ちょっと面白い」そんな空気を一緒に味わいましょう。

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