ゴミ収集車の仕事は、きつさの向こうに“意外なご褒美”がある。
けんしろ★
それは給料だったり、廃棄のパンだったり、ロックCDの山だったり。
働いてると“これだからやめられない”って瞬間が必ず訪れる。
今回はそんな裏ボーナスと、心に残るやりがいを語っていく。
この記事のBGMはこの曲がオススメです。
早く終われば早く帰れる「アンコールなしのライブ」
ゴミ収集車の最大の“裏ボーナス”はこれだ。
仕事が早く終われば、そのまま帰れる。
残業もアンコールもなし。
朝4時から始めて昼過ぎに終われば、午後はまるっとフリータイムになる。
体力勝負だからこそ、この「直帰システム」は大きな魅力だった。
音楽で言えば「最初のセットリストがスムーズに決まれば、アンコールなしで帰れる」そんな感覚だ。
感謝のひと言はスタンディングオベーション
意外に多いのが、住民からの感謝の言葉。
「いつもありがとうございます」
この一言は、地味な労働にとってはアンプ全開の歓声に等しい。
ライブの拍手やコールと同じで、疲れた体に響いて「やっててよかった」と心から思えた。
金額換算できない報酬は、確かにそこにある。
パン屋の廃棄は“裏リハ”
唯一の救いはパン屋からの廃棄。
クロワッサンやメロンパンを拾って休憩中に食べると、ゴミの中にほんの一瞬の幸せが生まれる。
それはまるでアコースティックの小休止セッションだった。
「今日の朝食はアンパン」「俺はカレーパン!」
そんなやり取りは、まるでバンド仲間のジャムセッションだった。
思わぬボーナストラック
やりがいだけじゃない、実際の「裏ボーナス」もある。
- 給料は意外と高め:総支給で約30万円。
体力仕事のきつさはあるが、報酬は決して悪くない。 - ロックCDの廃棄という宝の山:
ある日、大手レンタルショップから廃棄CDが大量に出てきた。
中には名盤がずらり。「これ全部捨てるの!?」と叫びたくなるラインナップ。
ゴミ収集なのに、まるで中古レコードショップの掘り出し市に遭遇したような気分だった。
生活が見える“社会学”
ゴミ収集は単なる力仕事じゃない。
袋の中身から人の暮らしが透けて見える。
飲みすぎの家、子育て中の家、孤独な老人の家。
「人間のリアルを知る」という意味では、大学の社会学講義よりも濃厚な学びがあった。
僕にとってゴミ収集は**“人間観察バンド”**だった。
それでもキツイのは変わらない
もちろん、やりがいがあってもキツさは消えない。
- 夏の虫と悪臭フェス
- 冬の手がかじかむ段ボール水洗い
- 腰を襲う重量物との格闘
だけど、不思議と「続けられる」仕事でもあった。
なぜなら、確かに街を守っている実感があったからだ。
ゴミ収集車をやりたい人へのアドバイス
もしこれから挑戦したい人に伝えるなら――
- 体力は必須:ライブ並みに動き回る。腰痛対策は必ず。
- 装備を整えろ:軍手は二重、防刃タイプ推奨。靴も滑り止め必須。
- 鼻フィルターを信じろ:最初は地獄の匂いも、2週間で慣れる。
- 効率がすべて:段取り力で早上がりが決まる。
- 感謝の言葉を大切に:お金じゃ買えない報酬がある。
エンディング
ゴミ収集車は、汗と匂いにまみれたB級ドキュメンタリー。
でもその裏には、直帰できる自由、住民からの感謝、仲間との笑い、そして給料や思わぬ宝物がある。
アンコールも拍手もない仕事だけど、僕の心には確かにロックのリズムが刻まれている。
🎧 今日の一枚
The Clash – 『London Calling』 (1979)
ゴミ収集車の裏ボーナスとやりがいを語るなら、このアルバムしかない。
「London Calling」の冒頭リフは、汗と匂いの中で働きながらも“自分の人生を掴み直す”叫びのように響いた。
パンクの枠を超え、レゲエもジャズも飲み込んだ多様性は、俺が出会った人間模様そのもの。
働くことはハードだ。でも、その中で見つかる輝きは確かにある。

次の記事👉🎸ゴミ収集車転職は40代でも即採用?面接で言われた「明日からお願いします」のB級ドキュメンタリーへ続く・・・
コメント